和楽器は別名・邦楽器と言われています。
ピアノやギター、サックスなどの西洋楽器と比べると少々マイナーなイメージのある、和楽器。日本人でありながら和楽器に触れたことがないという人の方が、おそらく多いのではないでしょうか。
そのため遺品整理や実家の整理をしていて出てきた楽器をどうしたら良いのか分からず、持て余しているという人もいるでしょうし、あるいはかつて趣味や習い事として弾いていたもののやがて使う機会もなくなり、今では自宅で長く眠らせているという人もいるかもしれません。
そもそも和楽器とは日本で古来から演奏されてきた伝統的な楽器のことで、琴や三味線、和太鼓などのメジャーなもの以外に全部で50種類以上が存在していると言います。
その始まりは今から2000年以上前の弥生時代まで遡り、当時すでに銅鐸のような打楽器から木の板に弦を張った弦楽器も使われていたことが遺跡の出土品から明らかになっています。
やがて飛鳥・奈良時代には仏教の伝来とともに中国大陸から雅楽のもととなる楽器が入り、江戸時代になるころには歌舞伎が流行するなど一般人も気軽に楽しめる娯楽へと成長していきました。
和楽器は別名・邦楽器といった呼び方もされています。
そんな和楽器と呼ばれる楽器には何があるのかというと、和琴(わごん)、神楽笛(かぐらぶえ)、笏拍子(しゃくびょうし)、琵琶(びわ)、三味線、尺八、能管、小太鼓、太鼓など…その種類は多岐にわたります。
また、日本に古くから伝わるアイヌ音楽の楽器であるムックリやトンコリ、そして沖縄音楽の三線も和楽器に含まれています。
ちなみに、現在伝わっている和楽器は、古の歴史のなかで触れた異文化と融合してできたものもあれば、異文化からの影響を受けることなく伝わってきた日本固有の楽器と分けることができます。
現代でもお祭りの日やお正月などに琴や和太鼓、尺八などの音を聞く機会がありますが、加えて近年和楽器とロックバンドを融合させた「和楽器バンド」が登場したことから和楽器ブームに火が付きはじめました。
動画サイトにアップされた「千本桜」は2018年の時点で再生回数7800万回以上。もっと最近ではボカロ曲カバーアルバムの第二弾「エゴロック」のリリースが話題になっていますね。ボーカルの鈴華ゆう子氏が「伝統芸能を世界に広めたい」とメンバーに呼びかけたことが始まりですが、その思い通り今では海外からも注目が集まる人気バンドとなりました。
そんな世界からも注目される和楽器の魅力の1つは、西洋楽器にはない特有の音。最初の第一音が非常に強く、かつ消えるまでの時間が短いため力強くインパクトのある音を出すことができるのと同時に、尺八のようにかすれた音や三味線のように揺らぎのある音を作り出すことができるのが特徴で、ワビ・サビの文化を持つ日本ならではの音楽を奏でることができるのです。
実際和楽器の持つかすれや揺らぎなどの「雑音」は奏者の技術によってわざと奏でられているもので、楽器から出る純粋な「音」以外の音を同時に楽しむというのは西欧文化にはない感覚でしょう。
このような日本特有の音楽文化を楽しむことのできる和楽器は、前述の和楽器バンドブームもあって現在人気が急上昇しています。
和楽器の種類は大きく分けて、「弾きもの(弦楽器)」、「吹きもの(管楽器)」、「打ちもの(打楽器)」の3つ。弾きものとしては琴や三味線、吹きものとしては尺八や笙、打ちものとしては和太鼓や鼓などが挙げられますが、いずれも市場で活発に取引されています。
それで先述したような状況で使用しない和楽器があるという場合には、売却できないかどうか検討してみましょう。
和楽器市場のような和楽器を専門に扱うショップの中には中古品の買取にも対応しているところがありますし、わずかながらメルカリなどのフリマアプリに出品する人も見かけます。ただしフリマやオークションは個人間の取引となるため、和楽器の価値を正確に把握していない者同士の場合、実際より安く手放してしまう可能性があります。
和楽器を取り扱うお店であればそのような心配はありませんが、買取の対象となる楽器が限定されていたり、買取方法も店頭持ち込みのみとなっていたりするため、何でも自由に売却できるとは限りません。
一方当店では、様々な種類の和楽器のお買取りに対応しており、お持ちいただければ専門スタッフがしっかりと査定してその商品の市場価値を正確にお伝えいたします。
勿論お買取りの際にはできるだけ高くお見積りさせていただきますし、店頭持ち込みが難しい方のために宅配買取や出張買取といった買取サービスもご用意しております。
商品を着払いでご郵送いただく宅配買取や、当店のスタッフが直接お伺いし商品を査定、買い取りさせていただく出張買取は、和楽器が沢山ありすぎて持っていくのが大変、あるいは忙しくて開店時間に持っていけないという方に、特におすすめです。
できるだけスムーズに、かつできるだけ高く和楽器を買い取ってほしいという方は、ぜひ一度当店へご相談ください。
●和楽器買取の主なブランド名
貴金属やアパレルブランドと比べると一般にはあまり知られていませんが、和楽器のブランドには以下のようなものがあります。
・日本和楽器製造
昭和31年創業の銀河出版株式会社を前身に、その技術を受け継いで昭和44年に和楽器製造業者として設立されたのが、日本和楽器製造株式会社。以降50年以上にわたって和楽器製造一筋を貫き、現在では和楽器業界でもトップクラスの生産力を誇る大手となりました。
高級品をメインにした三味線から教材用の琴まで幅広い和楽器の製造を手掛けるほか、各楽器のパーツや付属品、教則本、専用工具など 和楽器に関係するありとあらゆる商品を取り扱っています。
・竹勇
尺八に特化した工房で、尺八の演奏と製管の知識と技術を極めた岡寺竹勇氏が1993年に創設。岡寺氏は日本を代表する国際的尺八演奏家・田嶋直士氏に師事しその製管技術を認められたことから、田嶋氏の鑑定合格を受けた尺八のみを販売しているという点が特徴的です。
工房には1尺1寸管から3尺1寸管用の竹材が常時2000本位以上用意されており、油抜きをしてから2年以上たったものだけを選び抜いて加工しています。
・ヤマハ
明治30年創業の楽器・自動車関連部品メーカー・ヤマハは、今や世界最大の総合楽器メーカーとして知られており、特にピアノのシェア率では世界第一位と言われています。幅広い楽器を手掛けているにもかかわらずその品質はすべて確かで、国内外を問わず数多くの有名ミュージシャンがヤマハブランドを愛用しています。
和楽器の分野でもヤマハは決して手を抜かず、三味線や尺八、和太鼓、琴、竜笛など多岐にわたる楽器を高品質で提供。「琴セット」や「三味線セット」など初心者の入門用ツールも販売しているため、メーカーに迷うのであればまずヤマハから始めてみる、というのも良いでしょう。
・蝴蝶宝
蝴蝶宝は、昭和25年に創業した木工関係組織部品製造販売業者であるワダ楽器が提供する和楽器ブランド。
手掛けているのは主に尺八や横笛などの吹きもので、自社が長年培ってきた木材加工の技術を生かし、竹ではなく木製の管楽器を提供している点が特徴的です。木材ならではの特徴を生かした柔らかい音色と安定した音孔、かつ耐久性に富んでいるのが強みで、そのうえ低価格を実現できることから幅広い層に愛されています。
このほか、SUZUKIやCOMNICS、KORG、OHASHI、SEIKO、大岡紫山、大岡紫水、ZENON、琴伝統、亀屋邦楽器、ROLAND、SHAMIKO、PLAYTECHといったブランドも和楽器メーカーとして知られています。